自分の髪が好きな人がいる。
自分の髪が嫌いな人もいる。
髪は自分の持ち物以外の何物でもないから、そこから逃げる事はできない。
自分の髪が好きな人は幸せだ。
自分の髪が嫌いな人は、自分の髪を好きになって幸せになってほしい。
自分の髪に蓋をしないでほしい
自分の髪が嫌いだと、髪を見ないようになるのかもしれない。
例えば強いくせ毛の人は、髪を縛って終わりという場合もあるだろう。
毎日毎日、ヘアスタイルの事はほぼ考えずにただただ縛るだけ。
髪を束ねてポニーテールに、髪を編み込んで可愛らしく、そんな狙いがあるなら話は変わるが。
何も考えずに、思考停止状態でただ髪を縛るだけの人は、はっきり言って魅力的ではない。自分の髪に蓋をしているのと同じだ。
髪を嫌いな人は、自分の髪を嫌いになってしまった理由があるはずだ。
小学校の時に直毛だったのに、中学校にあがったらくせ毛になってしまい、周りのみんなに何か言われてしまった。
学校でパーマじゃないのに、くせ毛故パーマだと先生に注意され、挙げ句の果てには”くせ毛証明書”の提出を迫られた。
髪の綺麗な子ばかりチヤホヤされて、くせ毛の自分のいいとこは何なのか考えてしまった。
髪が少なく、地肌が見えてしまい落ち着かない。
人それぞれ理由はあるのだろうが、何故そうなってしまったのか。 おそらく、自分には無いものを持っている他人と比較してしまい。そうなってしまったのだと思う。
他人との比較は、それで一念発起して頑張れるならいいが
比較する事であなたが落ち込む事があるなら不幸だ。
日本は教育の現場では、周りと比較されやすい。「あの子はこうなのに、あなたは何故できないの?」と。
精神的に繊細な思春期に、そんな思いをしてしまえば、大人になっても心の底でずっとひきづる事になってしまうのではないか。
僕は自分が白髪である事が中学生からの悩みだった。 高校に入るとさらに白髪は増え続けた。 僕はおじいちゃん?
白髪染めは必須だった。高校の時から月に一度は染めていたと記憶している。
26歳頃からは、黒髪よりも白髪の本数が多くなっていった。
カラー剤にアレルギー反応も出始め、もう染めるのは潮時だと思った。
だから、白髪を活かすようなヘアカットを求めるようになった。
美容専門学校の頃から有名店に足を運び続けたが、ヘアスタイルを気に入った事はあまりない。
ようやく、自分の白髪が活きて見えるようになったのは今Hair Roomでもやっているニューヨークドライカットをしてもらってからだ。
初めてやってもらったニューヨークドライカットは、今までのどのヘアカットとも違っていた。 髪を大切に扱われている感じがした。男の僕がそう感じるのだから、女性にとって尚更そうなると思う。
仕上がりは、凄く素敵にしてもらった。サロンを出て、自分でスタイリングし直す事も無かったし、時間が経ってもヘアスタイルが大きく崩れる感じも無い。 ヘアスタイルが自然に自分に寄り添っている初めての感覚。
髪の悩みが自分のプラスに変わる感覚。僕の場合は白髪が悩みだったが、今はHair Roomでくせ毛に悩んでいる人が来てくれる。
くせ毛に限らず、自分の髪が本当に自分のモノになる感覚を味わってほしくて、毎日ゲストを切り続けている。
あなたはもう
自分の髪に嘘をつかなくていい。
三浦 和幸