丁寧な土台作りが髪型の命
くせ毛カットの成否には丁寧な土台が必要である。
くせ毛だからと言って感覚的にメチャクチャにカットしてしまえば、もっとメチャクチャなくせ毛になってしまう。
今回の<before>は一見普通なヘアスタイルだったが、土台がメチャクチャだった。
早速見ていこう。
家の基礎と髪型の基礎
家にも基礎部分があるように、髪型にも基礎部分がある。
<before>
なんてことはないワンレングスカット(直線カット)で内側が梳いてあるパターン。
どれくらい内側を梳いてあるのかチェックしてみよう。
あぁ…
梳き過ぎて、カタチの原型をとどめていない極めてイタイパターンである。
こんなにジグザグにカットされてはまとまるはずの髪もまとまるわけが無い。
もうメチャクチャである。
髪質のせいにしてはいけない。
カット技術が低いせいでまとまりが出ないだけだ。
くせ毛は梳けばいいと思っている美容師もいるらしいが、まぁ勝手にやればいい。
しかし、ここまで凸凹にしてまとまるなんて虚言だろう。
ちなみに、髪型で一番大切な土台が一番下の髪(いわゆるアウトライン)
家で例えると基礎部分である。
この基礎部分に家が建つので大切なのは言うまでも無い事だ。
だが、基礎部分という所は目には見えにくい所にあるものだ。
髪型に於いても、内側をめくってみないと実際にはわからない。
もし、あなたの家の基礎部分のコンクリートが凸凹のメチャクチャだったらその家に住んでいて安心(安定)するだろうか?
同じように髪型に於いてもこの基礎部分である土台がしっかりしていないと、このように不安定な髪型になってしまうのである。
上の画像を見てもお分かりの通り、一番初めに切ったカタチに近いものが出来上がりになっている。
一番大切な土台が不安定では、その後いくら頑張っても
跡を引きづる。
<before>の後ろ姿がまとまりが無いのは、土台が失敗しているからにほかならない。
まずは髪の土台をしっかりカット。
土台を安定させてあげると、その後のカタチは魅力的に仕上げられる。
<after>
スタイリングは水スプレーで髪全体を5割くらいウェットした後に、パーマ用ワックスを揉みこんでドライヤーの弱風で手で揉み込むように乾かした。
全身のバランスと照らし合わせても、とても良く似合っている。
もう一度<before><after>を見てみよう。
万事に共通する事だが、どこまでいっても”丁寧な土台作り”が大切である。