本当の遊楽、求道
Hair Roomは休みが多い!
と感じるゲストは少なくないと思う。
だが
どうか長い目で見て頂きたい。
最近の僕は
目の前の利益はあまり考えないように
している。
むしろ将来の伸びしろを大切に
また近い将来に向けての
中長期的な利益が最優先である。
今、自分が休みを頂く時は
決してただの
私利私欲に走っているわけではない。
大好きな釣りにも行けていないので
間違いは無い。
一応は言い訳をしておく。
ただ
たこ焼きは許してほしい。
カットの為に今為すべき事をする。
Hair Roomのウリは
誰が何と言おうとドライカットに尽きる。
これは
自分が決めた事なのだから間違いは無い。
だが
まだまだ自分のカット技術に
満ち足りる事は無い。
むしろ
やればやるほど自分の課題が
どんどん見つかっていく。
自分の課題が見つかったら
どうするのか?
自分で何とかできるのか?
答えはNOだ。
自分で最大限のカットをして課題が出る。
そこはその瞬間の自分の最大値
なのだから自分だけの力では
既にどうしようもないところに
来ているのである。
ゲストから満足していただける事は
大変嬉しい事だ。
しかしながら、そのような時でも
自分の心の中には必ず一つや二つ
何個も何個も課題を感じている。
そんな時はできる人の目を借りることが
最も大切だと思う。
職人気質な美容師は
職業的に自分が一番だと
満足しがちではなかろうか?
たしかにそれは大切な精神ではある。
かくいう自分もその部類の技術者である。
35歳、あと1ヶ月で36歳。
美容師としては脂ののっている時期と
世間的には言われる年齢である。
しかし、ここに落とし穴がある。
”自分が一番”は
求道者としてはいささか邪魔になる感情
でもあるものだ。
本当の遊楽(遊んで楽しむこと)とは、
今の自分にとっては”求道”
その道を求める事なのだ。
その為なら何でもしよう。
させて頂こう。
この三連休
ニューヨークドライカットの
スペシャリストのいる大阪へ足を運んだ。
大阪へは初めて行くので
緊張感と不安感はハンパない。
行こうか行かないか
正直なところ迷ったが
尊敬する大好きな某社長のアドバイスが
頭から離れず
今の自分の技術力の向上と
世界観を広げる為には
どのような選択をすべきかを考えた結果
たこ焼きの街に行く決心がついた。
まず
大阪に着いてたこ焼き。
ホテルのチェックイン後も
たこ焼き
甲賀流!
このままでは
まるで大阪にたこ焼きを食べに来た話に
なってしまいそうなくらい
たこ焼きを食べ続けた。
さて、
自分は少々大阪の街を
誤解していたようだ。
大阪といえば
「なんでやねん!」とか
「ぼちぼちでんなぁ〜」とか
ドキツイおじさんやおばさんが
至る所にいる先入観があった。
しかし、
大阪の繁華街は若者で溢れ
センスの良いお店がとても多く
短い滞在期間であったが
上記のテレビで見るような
ドキツイ人は見かけなかった。
センスの良く明るい街。
大阪のイメージが大きく変わった。
そして
本当の目的の場所へ。
大阪のJIRO work shop は
昨年末、
衝撃的な上手さのカットを
自分の目の前に出現させた
凄腕スタイリストのジローさん
がオーナーのサロンである。
大阪の中心地・心斎橋の一等地に
大きなお店を構えられた
心も体も大きな方だった。
ドキドキ!
入店の時。
緊張感ハンパない。
場所もさることながら
店内のこだわりも凄かった。
ここまでこだわった美容室も
そう見れるものではない。
勉強会もとても白熱。
自分の知らないカットの世界観を
間近で観察することができ
日々の疑問が晴れていく感覚。
爽快だ!
ニューヨークのeijiさん
が作るヘアスタイルは
決して派手ではないけれども
計算され尽くしたという言葉だけでは
足りない世界観が凝縮されていた。
これは
実際に目の前で見て
髪に触れて見なれければわからない事
なので、
ここでお伝えしきれずに残念ではある。
髪が一本一本
ヘアスタイルに溶け込むような
手ぐしを通したらツルッとしたような
何とも不思議な感覚のカット。
ここまで一人一人が主役で
また熱気のある美容師の講習会は
どこにも無いのではなかろうか。
さぁ
サロンに帰って一人のゲストと
真剣な仕事をしよう。
自分の心は本当は何をしたいのか?
正直に自分自身に応えていく生き方が
したい。
今の自分の本当の遊楽とは
イキイキとした求道心にある。
ニューヨークドライカットの巨匠
eijiさんとパシャリ。
僕は少しミーハーなのかもしれない。